防災の観点による「カップヌードルごはん」考(笑)
ヤフオクで高値取引されている、「カップヌードルごはん」を近所のコンビニで
購入した(@263円)。
「喰いました」ではお話にならんので、防災のコンサルタントとして、災害時
の非常食という観点からカップヌードルごはんを語りたい(←何をエラソーに・・・)。
結論から言うと、だ。
まずは1食あたりのカロリーは379kcal。やや少ないが、まあ非常食としてはこんな
ものであろう。
米は国産米らしい。過剰な備蓄米をこういう食品の原材料として利用すれば良いと感
じた。
賞味期限は2011年6月5日となっていた。多分、9~10月に製造されているので、賞味
期間は1年未満である。これが1年くらいあると、防災の日なんかに食べて、新しいのを
補充するとかでうまく回転できるのだが・・・。ま、フリーズドライなので多少の賞味
期限切れはさしたる問題ではないであろう。
まず最初に水を160cc入れるのだが、カップの内側に線が引いてある(下の写真の黄色
っぽい線ね)。これは良い。災害時にいちいち計量カップで水なんか計っていられない
からね。
で、水の中に乾燥米と具材を入れてスプーンでかき混ぜる。
電子レンジで5分半ほど加熱すれば出来上がり(あ、かき混ぜる前に添付の油を入れる)。
一般的にはライフラインのうち、電気は都市ガスと比較すると災害時の復旧が早いので、
電子レンジの使用はあまり問題にならないであろう。
ただし、カップヌードルみたいに熱湯でOKであれば、電気の復旧を待たずともプロパン
ガスや卓上コンロで湯を沸かせば良いので、更にうれしい。
さて、肝心の味である。
ズバリ、カップヌードルそのまんま。
うちの家族3名の評価は、激ウマとまではいかないが、普通に旨いで一致した。
少々味が濃いので、この量で物足りない人は、真空パックの白米を温めて、味付ごはんを
おかずに白米を喰う、という選択肢もありだ(笑)。
ということで、非常食としてカップ麺に加えてカップヌードルごはんを追加する
ことをお勧めしたい。今のところ関西限定だが、全国販売していただきたい。
あ、しかし同社のカップヌードルだと同じ味が続く事になるので、麺はシーフードあるい
はカレー味にするか、他社の製品を備蓄しておくのが良いかもね。「麺、ごはん、麺、・・・
おんなじ味やんけ~ッ!」という事態を回避できるので(笑)。
購入した(@263円)。
「喰いました」ではお話にならんので、防災のコンサルタントとして、災害時
の非常食という観点からカップヌードルごはんを語りたい(←何をエラソーに・・・)。
結論から言うと、だ。
まずは1食あたりのカロリーは379kcal。やや少ないが、まあ非常食としてはこんな
ものであろう。
米は国産米らしい。過剰な備蓄米をこういう食品の原材料として利用すれば良いと感
じた。
賞味期限は2011年6月5日となっていた。多分、9~10月に製造されているので、賞味
期間は1年未満である。これが1年くらいあると、防災の日なんかに食べて、新しいのを
補充するとかでうまく回転できるのだが・・・。ま、フリーズドライなので多少の賞味
期限切れはさしたる問題ではないであろう。
まず最初に水を160cc入れるのだが、カップの内側に線が引いてある(下の写真の黄色
っぽい線ね)。これは良い。災害時にいちいち計量カップで水なんか計っていられない
からね。
で、水の中に乾燥米と具材を入れてスプーンでかき混ぜる。
電子レンジで5分半ほど加熱すれば出来上がり(あ、かき混ぜる前に添付の油を入れる)。
一般的にはライフラインのうち、電気は都市ガスと比較すると災害時の復旧が早いので、
電子レンジの使用はあまり問題にならないであろう。
ただし、カップヌードルみたいに熱湯でOKであれば、電気の復旧を待たずともプロパン
ガスや卓上コンロで湯を沸かせば良いので、更にうれしい。
さて、肝心の味である。
ズバリ、カップヌードルそのまんま。
うちの家族3名の評価は、激ウマとまではいかないが、普通に旨いで一致した。
少々味が濃いので、この量で物足りない人は、真空パックの白米を温めて、味付ごはんを
おかずに白米を喰う、という選択肢もありだ(笑)。
ということで、非常食としてカップ麺に加えてカップヌードルごはんを追加する
ことをお勧めしたい。今のところ関西限定だが、全国販売していただきたい。
あ、しかし同社のカップヌードルだと同じ味が続く事になるので、麺はシーフードあるい
はカレー味にするか、他社の製品を備蓄しておくのが良いかもね。「麺、ごはん、麺、・・・
おんなじ味やんけ~ッ!」という事態を回避できるので(笑)。
防災のソフト対策にはコストがかからない??
今日は真面目に仕事の話。
論文を添削していたり、役所のHP等を見ていると、
「財政難でコストが限られているので、施設によるハード対策
ではなく、施設によらないソフト対策に重点を置く」という記述が
ある。
土砂災害のソフト対策に長年携わっている身としては、「カネが
ないからソフト対策??何寝言いっているんだよ。ソフト対策には
カネも時間もかかるんだよ!」と悪態のひとつもつきたくなる。
具体例を述べよう。
例えばソフト対策のひとつとして、雨量観測を正確かつ高密度に
実施するというのがある。雨量観測所を1箇所整備するには、データ
を無線で送るか有線で送るかとか、どんな場所に設置するかで費用は
異なるが、まあ数百万円のオーダーでは無理である。レーダー雨量観
測なんて言ったら、額は1~2桁は違うだろう。それから単に観測す
るだけじゃなくて、各観測所のデータをとりまとめる「親局」も
必要不可欠である。こいつはまあ、億単位の費用が必要だろう。で、
これらは設置した後メンテナンスが不可欠で、これにもカネはかかる。
次に避難体制の構築だ。いわゆるハザードマップをつくって配布し
たらおしまい、なんて考えは大きな間違いである。
そのマップをどう読むのか、どう活用するのかが重要なのである。
それには学習会を開催したり、勉強をしたりと多大な時間と手間が
かかるのである。こういう時間は人件費と考えれば、コストがかかる
のは自明である。
なぜソフト対策が必要なのか、一言で言うと「防災から減災へ」
考えがシフトしているからである。
以下のHPは非常に良くできているので紹介したい。
http://www.isad.or.jp/cgi-bin/hp/index.cgi?ac1=IB17&ac2=74fall&ac3=3005&Page=hpd_view
*元プロレスラーの山本小鉄氏が急逝したという情報が入ってきた。
詳細が分かったら、またブログに書きたいと思う。
論文を添削していたり、役所のHP等を見ていると、
「財政難でコストが限られているので、施設によるハード対策
ではなく、施設によらないソフト対策に重点を置く」という記述が
ある。
土砂災害のソフト対策に長年携わっている身としては、「カネが
ないからソフト対策??何寝言いっているんだよ。ソフト対策には
カネも時間もかかるんだよ!」と悪態のひとつもつきたくなる。
具体例を述べよう。
例えばソフト対策のひとつとして、雨量観測を正確かつ高密度に
実施するというのがある。雨量観測所を1箇所整備するには、データ
を無線で送るか有線で送るかとか、どんな場所に設置するかで費用は
異なるが、まあ数百万円のオーダーでは無理である。レーダー雨量観
測なんて言ったら、額は1~2桁は違うだろう。それから単に観測す
るだけじゃなくて、各観測所のデータをとりまとめる「親局」も
必要不可欠である。こいつはまあ、億単位の費用が必要だろう。で、
これらは設置した後メンテナンスが不可欠で、これにもカネはかかる。
次に避難体制の構築だ。いわゆるハザードマップをつくって配布し
たらおしまい、なんて考えは大きな間違いである。
そのマップをどう読むのか、どう活用するのかが重要なのである。
それには学習会を開催したり、勉強をしたりと多大な時間と手間が
かかるのである。こういう時間は人件費と考えれば、コストがかかる
のは自明である。
なぜソフト対策が必要なのか、一言で言うと「防災から減災へ」
考えがシフトしているからである。
以下のHPは非常に良くできているので紹介したい。
http://www.isad.or.jp/cgi-bin/hp/index.cgi?ac1=IB17&ac2=74fall&ac3=3005&Page=hpd_view
*元プロレスラーの山本小鉄氏が急逝したという情報が入ってきた。
詳細が分かったら、またブログに書きたいと思う。
個人情報保護法と災害対策について
佐用町災害で損害賠償提訴
昨年の佐用町豪雨の遺族が、佐用町に損害賠償を求める訴訟を起こした。
ご遺族の心中は察するに余りあるが、これは棄却されるだろう。いや、
されないと防災なんてやっていられない。
基本的に避難勧告の類は、市町村長が発令するのであるが、実務の担当は
総務部(に類する部署)である場合が多い。
はっきり言って、防災のプロではない。その方々に、絶対の判断を求める
など非現実的である。
この訴訟で損害賠償せよ、なんて判決が出たら、市町村は大雨洪水警報が
出たら即座に全地区で避難勧告、くらいの極端な対応でもしないと怖くて
やっていられないだろう。
それから自然現象に「絶対」はない。同じ雨が降っても、その他の自然条件や
社会条件が異なれば災害にならない場合もある。それを確実に予見することなど、
この先どれだけ科学技術が発展しようと不可能である。
最後に、役所の指示に唯々諾々と従うのも止めようじゃないか。役所からの
指示があろうがなかろうが、危険を察したら避難する。そのためには自分の
住む地域の危険性を知ることが必要だ。義務教育で地域の防災について学ぶべき
である。小学校でお遊びの英語を教える時間があるんだったら、防災教育を
やってくれ。なんぼでも手伝うぞ。
それから日頃の地域コミュニティーで、「共助」の意識を向上させる。あそこの
家には身体の悪い爺ちゃんがいるとか、どこにどんな人が住んでいるのか知っていて、
いざというときには地域で助け合う。個人情報保護法なんぞ、糞喰らえだ。
ご遺族の心中は察するに余りあるが、これは棄却されるだろう。いや、
されないと防災なんてやっていられない。
基本的に避難勧告の類は、市町村長が発令するのであるが、実務の担当は
総務部(に類する部署)である場合が多い。
はっきり言って、防災のプロではない。その方々に、絶対の判断を求める
など非現実的である。
この訴訟で損害賠償せよ、なんて判決が出たら、市町村は大雨洪水警報が
出たら即座に全地区で避難勧告、くらいの極端な対応でもしないと怖くて
やっていられないだろう。
それから自然現象に「絶対」はない。同じ雨が降っても、その他の自然条件や
社会条件が異なれば災害にならない場合もある。それを確実に予見することなど、
この先どれだけ科学技術が発展しようと不可能である。
最後に、役所の指示に唯々諾々と従うのも止めようじゃないか。役所からの
指示があろうがなかろうが、危険を察したら避難する。そのためには自分の
住む地域の危険性を知ることが必要だ。義務教育で地域の防災について学ぶべき
である。小学校でお遊びの英語を教える時間があるんだったら、防災教育を
やってくれ。なんぼでも手伝うぞ。
それから日頃の地域コミュニティーで、「共助」の意識を向上させる。あそこの
家には身体の悪い爺ちゃんがいるとか、どこにどんな人が住んでいるのか知っていて、
いざというときには地域で助け合う。個人情報保護法なんぞ、糞喰らえだ。
広島の土砂災害雑感
先日、広島県で土砂災害が発生した。
被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
また、捜査・復旧に携わっていらっしゃる関係各位には、
心より敬意を表します。
さて、関係各位の努力には頭が下がるところではあるが、
敢えて苦言を呈したい。
ごく短時間のTV放送(NHK)を見ただけの感想では
あるが、結局はこれが全国に発せられた情報だという視点
での意見である。
国土交通省の調査グループ(おそらくTEC-FORCE)のTV
での発言の要旨は以下の通りであった。
「渓流にはまだ不安定な土砂が大量に堆積している。今後、大雨が
降った場合には再移動する恐れがあるので注意が必要である。」
とのことであった。
あくまでも、ごく短時間のTV放送である。でもね、これくらい
の話だったら、自分みたいな三流の技術屋でも、現地に行かずとも
写真見ただけで言えますよ。
そんな三流の評論家的な話じゃなくて、だから住民の皆さんは、
こういう事があったら(例えば少しでも雨が降ったらとか)すぐに
避難してくださいとか、大雨が降った時でも被害を最小限にする
ために、こういう手当てをしますとか、実際の行動に繋がる話とか、
少しでも安心感を与える話をするべきじゃないのか?
しつこいが、結局は表で出る話なんて、先のTVでの発言程度
である。見えないところで努力されても、それは民意の応援を
得ることは難しいだろう。
まだまだ民主党の亡国政権が続く中、国交省ももう少しPRの
仕方を考えたほうが良いんでないの?と余計な心配をしてしまった。
必要な防災予算が「仕分け」されないよう、普段からの言動には
留意していただきたいと思った次第である。
被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
また、捜査・復旧に携わっていらっしゃる関係各位には、
心より敬意を表します。
さて、関係各位の努力には頭が下がるところではあるが、
敢えて苦言を呈したい。
ごく短時間のTV放送(NHK)を見ただけの感想では
あるが、結局はこれが全国に発せられた情報だという視点
での意見である。
国土交通省の調査グループ(おそらくTEC-FORCE)のTV
での発言の要旨は以下の通りであった。
「渓流にはまだ不安定な土砂が大量に堆積している。今後、大雨が
降った場合には再移動する恐れがあるので注意が必要である。」
とのことであった。
あくまでも、ごく短時間のTV放送である。でもね、これくらい
の話だったら、自分みたいな三流の技術屋でも、現地に行かずとも
写真見ただけで言えますよ。
そんな三流の評論家的な話じゃなくて、だから住民の皆さんは、
こういう事があったら(例えば少しでも雨が降ったらとか)すぐに
避難してくださいとか、大雨が降った時でも被害を最小限にする
ために、こういう手当てをしますとか、実際の行動に繋がる話とか、
少しでも安心感を与える話をするべきじゃないのか?
しつこいが、結局は表で出る話なんて、先のTVでの発言程度
である。見えないところで努力されても、それは民意の応援を
得ることは難しいだろう。
まだまだ民主党の亡国政権が続く中、国交省ももう少しPRの
仕方を考えたほうが良いんでないの?と余計な心配をしてしまった。
必要な防災予算が「仕分け」されないよう、普段からの言動には
留意していただきたいと思った次第である。